マンション居住の皆様へ

~マンションの特質とは~

マンションの生活には、一つ屋根の下に多くの世帯が生活するという居住形態のため、
一戸建てとは異なる様々な問題、リスクが生じます。

快適なマンションライフを享受するためには、円満な共同生活を守り育てていく必要があります。

マンションが末永く良好な住まいとなり、また大切な資産としての価値を維持するために管理組合は
区分所有者の利害を調整し、組合としての 意思を決定し、決定事項を執行していかなければなりません。

このようにマンション管理については常に居住者のために「マンション管理の適正化」が求められています。
「快適な居住環境の確保」「資産価値の維持向上」をどのように実現していくのか、マンションの日々重要な課題と言えます。

マンションの適切な維持管理は、管理組合や区分所有者が積極的に取り組むべき事項です。

しかしながら、多くの人が居住する集合住宅であるマンションでは、より良い管理に向けての合意形成は
困難を呈しており、いかにして合意形成を図っていくかが、大きな課題です。

その為にも、マンション現状の「問題点を共有」し、それらの解決に向けての「共通の意識・認識」を
持つことが大切です。

換言すれば、マンション生活・運営の基本的な考察、あるべき形等の「基本的情報の共有」こそが
極めて重要と思われます。

*基本的情報の一つとしてマンションの老朽化が挙げられます。
 マンションの老朽化とは、マンション建物の劣化を意味します。
 それはマンションの築年数と共に進行していきます。
 マンションが構造物である以上当然のことと言えます。
 マンションの現状がどうなっているか、それは建物の状態を常に把握しているかどうかです。
 旧耐震基準で建てられたマンションの耐震補強の必要性が叫ばれて久しいですが、これも現状把握に基づく対応と言えます。
 常に健全な状態にマンションを保つ、これは不断の努力であり、終わりはありません。
 このことの認識も大事な基本的情報の共有の一つです。

*マンションの経年化に伴う困難な課題 
 マンションを取り巻く社会情勢の変化等

居住者の高齢化、核家族化の進展による老老介護、そして一人暮らしの現実化、それに連なる孤独死が悲しい事実として懸念されます。
 賃貸化の進行による不在オーナーの増加、それに伴う無関心者の増加、それから波及する管理費等の滞納者の増加、それによる管理組合財政の圧迫など影響は拡大していきます。
 居住者の高齢化の影響の一つに役員のなり手不足が指摘されています。

 このようにマンションの高経年化により、将来的に様々の課題・問題が予想されます。
 これらはマンションの特質というより、まさに日本の社会現象と言えます。
 この意味するところは、マンション管理には限界があるということです。

 マンションの管理においても、社会の変化・流れに伴う極めて厳しい局面が先々待ち構えているということです。
 そしてこれらの動きが進めば、「管理不全マンション」「ゴーストマンション」に移行していくおそれもあるということです。

 このような先々の現象を踏まえて、何か工夫をしていく、皆で知恵を出し合う。
そのことが、極めて大切です。
もちろん、これという解決策はありません。
しかし避けて通れない課題・問題と言えます。

マンションは戸建てと違い、規模が大きい分周囲への影響も大きいと言えます。
マンション管理の特異性それは、現在、そして将来をも見据えた管理を皆で考慮しなければならないということです。

マンション管理には、建物の経年劣化対応も含め、困難な課題等への長期的視野が必要なのです。

 田中喜藏

マンションは「安心安全の終の棲家」でありたい。